珈琲を飲もうか

カフェ・ポレポレ堂に纏わるあれこれ

カフェ アラジン

このお店を知ったのは、大好きな俳優さんのブログでした。

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毎日コーヒーを淹れている身としては、もう、気になって気になって仕方なかった。

ネットで情報を得る。

先代(お父様)から引き継いで、ご兄弟で屋台のコーヒー屋をやっている。

しかも創業から45年以上…。

そのブログ記事を見た頃私は入院していて、退院したら絶対に行こう。とおもっていたけれど、直ぐとはいかなかった。

退院後、夫くんとふたりで、時間ができた!というタイミングだけで足利へ走るも、2回出かけたが、2回ともお休みで屋台は出ていなかった。足利まで走って、空振り。雨でも風が強くても屋台は出せなからだ。

私と夫くんの想いはますます募る。

結局、実現したのは大晦日。夫くんがオーナーご兄弟の弟さんのツイッターをフォロー。営業しますとの文字を見て、年越しコーヒーを足利で、となった。

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暮れ始めた足利に到着すると、お二人でせっせと店開きを進めている。

冬だから、寒さしのぎに麻袋のカーテンで囲いもして。大きなグラインダーでたくさん豆を挽いているのも見えた。そしてランプ。ちゃんと、本物のランプが何個も。

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ご近所だけでなく、遠くからのお客様もたくさん来られるようだ。準備ができて「どうぞ」と言われて椅子に座ると、10席ほどがいっぱいになった。次から次へと人が来る。長椅子の方は詰めて詰めて座っていらした。大きなネルドリップでたっぷり落としたコーヒーは、柔らかく滑らかでとても美味しい。

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コーヒーだけ。他には何もない。ものすごい潔さ。

お先にとバイクで帰っていかれた方は、仙台からと言っていた。小田原だとか川越だとか、という地名も飛び交う。やはり休日は遠方からのお客様が多いようす。そういう私たちも車で2時間以上の距離。せっかく来たのだから、と夫くんと2人で2杯づつ頂いて、とっぷり暮れた道を帰る。

暑くても寒くても、毎回1時間以上かけてそこに店を作り上げ、同じだけの時間をかけて畳んで終わる。すごい労力と思う。それを45年以上。

途中で雨が降ったら、ずぶ濡れで1時間以上店仕舞いをするそうだから、本当にすごい。

こんなに色々「特別」に縁取られたコーヒーが1杯400円。それはそれは「格別」だった。

アラジンを2回目に訪れたのは半年後の6月最後の日。

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コーヒーをいただきながら、夕焼けを見ていた。陽が暮れ落ちていく。だんだんとランプの光が浮き上がって、カフェアラジンが街角の風景になった。

前回はストーブにあたりながら。

今回は蚊に刺されながら。

コーヒーは変わらず滑らかで美味しかった。

 

尊敬の想いを込めて、どうぞいつまでも健康でいてください。と深く願う。

 

カフェ・アラジンの取材記事

「未知の細道」

https://www.driveplaza.com/trip/michinohosomichi/ver80/