一冊の本に触れて
お友達のみるきーさんがUPしていた本をネットでポチりました。
入学する 卒業する 就職する 引っ越す 結婚する 家族が増える 子供が独り立ちする…
人生でステイジが変わるシーンはたくさんあるけれど、「病気になる」もそのひとつなのだな、と読んでいて思った。
そして自分が病気になった時のことを思い出したのです。
「これから残りの人生、少し不自由になった身体で何ができるだろう」と考えていた入院中。
それは、絶望でも諦めでも、悲しみでもなく、本気で「パンなら捏ねられるかも💡パン屋さん🥐🥯🍞🥖になろうかな😃」といかにもすごい発見をしたみたいにワクワクした私。
同じ病棟には、
「なぜこんな病気になったのか」
と嘆いているおじいちゃんも、
「もう何をしたって、人の手を借りなきゃ生きていけないんだわ」
とリハビリもしたがらないおばあちゃんもいたけど。
何でだろう。
私には希望しかなかったように思う。もちろん最悪死に至る病気ではあったけれど。
「それはね、あなたがまだ若いからよ」
と言う看護師さんもいたけれど。
確かに、周りの患者さんは、皆さん私よりひとまわり以上、上の方ばかり。その時は私は57歳。そりゃ若いって言われる。
自分のポジティブ自慢をしたいわけではなくて、本気で「ダメ」になる気がしなかったの。
ダメになるシーンが全く浮かばない。だから、凹まなかったのかもしれないなぁ。
「そっか。じゃあここからどうしようか」
それしかなかったから。
自分がこんな調子だから、今病気で辛い思いをしている友人にどう接していいかわからなかったけれど、この本に出会えたおかげで、普通に接することができる自分でいいんだと思えたよ。
みんな違うステイジにいるけれど、みんな変わらず今日も友達で、仲間で、大切な存在。
この本は、今病気で辛い人や、その周りで支える人達に出会って欲しい本です。
みんなもちろん捉え方も気付きも違うでしょうけど、ぜひ読んで欲しい本です。
ポレポレ堂のnano文庫に仲間入りです。
気になったら手に取ってね。